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シアワセモノマニア
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ハッピーをお届けする空想娯楽物語屋

読み物57件]

『激突!アヒルバトラー EXTRA STAGE』(ダッケスト/卜部卜伝さま)
https://5chika37.booth.pm/items/6298490

やったーーーーアヒルバトラーの本だ!!!!! アヒルバトラーが漫画になってる!!!!!
そしてこう、アヒルバトルって何だよ、ってツッコミを入れる隙間を与えないホビアニ展開が上手すぎる。めちゃくちゃきっちりホビアニをやってて、その文脈をこのページ数にきっちり収めてくるのすごい。
この「相棒」とともに生きていくんだ、というテーマを一貫して貫く感じ、まさしくホビアニとして完璧なんですよね。アヒルバトルで何やってるのか、どういうルールなのか、ほんとは何もわかってないけど、そういうものだな、という謎の納得を押し通せるのすごいぜ……。
あと、アヒルバトルだ!ってなった途端にちゃんとお湯用意してるの、シリアスな文脈なだけに笑っちゃった。そうだよね、アヒルちゃんを使うアヒルバトルは本来的にお風呂でやるものだからね。
そしてマリンちゃんかわいい~~~~!!!! あざらしは卜部さんの描かれるガールが本当に好き(なのでミルフイユちゃんのご本もめっちゃよかったです……ありがとう……)。
いや~~~~めちゃくちゃいいものを見せていただきました。満足度が高い。Ⅹでも全文公開されてるんですが、本の形で手に取れてよかったな……。

なお、そもそもアヒルバトラーって何?って聞かれるとアヒルバトラーですが……ってしか答えられないんですが……。なおあざらしは実際にアヒルバトルを経験はしてないです(アヒルバトラー島行きたかったけどさあ!!!)
正確な経緯は実はあざらしよくわかってないんですが、広義の定期ゲーであるシマナガサレで湧いて出たホビアニ概念であるという認識をしています。何?
とはいえ概念それ自体はオリジナル概念なのでつまりアヒルバトラーの本はコミティアで買える。最高。

#同人誌感想

読み物

『一六五大橋の土産話 史上最低の無理心中』(URN(骨壺)/宮沢 原始人さま)
https://urn.booth.pm/items/6200376

「歓楽街でホストと風俗嬢がトラブルになり借金を残して心中するかんじの現代伝奇風ホラー」と説明があるんですけれども、確かにそうだけど……そうだけど……!?ってなるの本当にアオリが上手いな~と唸ってしまいます。
史上最低の無理心中、最初から最後まで読めば言葉通りではあり、けれどもその「無理心中」に至るまでのストロングO太郎の有様、彼と「彼女」がたどった経緯と、まさしく物語の中では異様な「エキストラステージ」である最終話、でもそれが彼にとっては必要であったこと。
何よりもこれが「喜劇」と銘打たれている、ということ……。唸り続けています。

以下ぼんやりと取りとめもなく感想。

宮沢さんのお話は読んでいてどうにもひりひりする、何なら直接的に心に踏み入ってくるような、柔らかなところ、あるいは後ろ暗いところを暴き立てる側面がありながら、エンターテインメントでもあるというところが本当にすごいと思っていて。故にこそ心惹かれる、覗かずにはいられない、そして自分自身にも何かを突き付けられる、そういうところがあるな……と思っています。
一六五という街の猥雑な賑やかさ、乱痴気騒ぎの雰囲気、常にハレとケが入り混じっている感じというか、その境界線があやふやな感じにひとつの「舞台」を感じます。まさしく心中劇の「舞台」であり、儀式の場でもある、ような。そもそも舞台ってどこか儀式と結びついているものだものなぁ、みたいな感慨……。
そんな、その舞台の上の人間たちにとっては日常となってしまっている乱痴気騒ぎの中で、一瞬だけ、ほんの一瞬だけ、ばらばらであったさみしい人たちが手を取り合った感じ、きっとほとんどの人にとっては忘れ去られてしまうようなもの(それこそストロングO太郎があの末路をたどったように……)、でも、その瞬間は確かにあったんだ、ということに思いを馳せます。
全てが全て「どうにかなる」わけなんてなくて、でも、そこには足掻いたひとがいて、その足掻きを受け止めたひとがいて、そんなこと知らないけど、でもふと、そこに手を伸ばしたひとがいて。
いろんな人たちがちょっとずつ絡み合って、あの物語が出来上がっているということ、そこには確かに一抹の煌めきのようなものがあるのだよなあ……、みたいなことを、延々と思っています。
喜劇、喜劇であるな……。お筏ちゃんがそうであったように、ストロングO太郎もまた、それを「悲劇」にはしないということ。できない、なのか、しない、なのか、それは正直あざらしには判別しかねるけど、でもエキストラステージで舞台に立ち、全てをぶちまけて、その果てに笑いを得たこと、それが彼にとって必要だったということ、それを思うんですよね……。

あと二色刷りになるところが、「お筏ちゃん」の登場した瞬間からお筏ちゃんを葬るところまでであるところが最高すぎて延々と噛み締めてしまいます。
あの時点で「こちらがわ」と「あちらがわ」の境界線を踏み越えたというか、正しくは境界線を踏み越えようとする中間地点でとどまっている感じ、物語中でも言及されていた、事物の超自然的見当識喪失の只中にある感覚というか……。
ハレの舞台であり、それ自体がひとつの異界であり、お筏ちゃんという存在に支配されている場であり、それをぶち破って現実に引き戻す(あるいは引きずりおろす)までの手続き。
漫画、という形であるからこそ、それも紙に印刷された本であるからこその壮絶さというか……。迫力が直に伝わってくる感じが、本当にすごいなと思うのです。
(もちろん電子書籍でも全然可能だとは思うのですが、紙の感じ、印刷として載せられた粒子の感じというか……、「手触り」も含めての感触だなあ、と紙の本を好むあざらしは思います)
畳む


#同人誌感想

読み物

ロード・エルメロイII世の事件簿3巻読了~。
これ、こういう話だったっけ、ほんとに忘れてたな……。
犯人が誰なのかはぼんやり覚えてたんだけど、どうしてそうなったのか、これをどうしたのか、そういうのが全然頭に入ってなかったし、ラストバトルの展開もすっかり忘れていたのだわ。漫画版も読んでたのになあ!
橙子さんの鞄と本人がやべーのはなんとなく覚えてたけど微妙に『空の境界』の記憶と混ざってたりするしな~。なおらっきょの内容も全然覚えてない。琴羽の元ネタに使ってるのに? はい……。
エルメロイII世ほんと好きすぎるよ~ごろんごろんしてしまうし、ラストのね~イスカンダルを思うところほんと、ほんとさ~!
サンレインさんが「ウェイバーくん、つまりは未亡人じゃん」って言ってたの笑っちゃったんだよな そうだけど!!!!
アトラム・ガリアスタもいいよね~かなり好きなタイプのひと。ステイナイトでは故人のはずなんだよね、キャスターの元マスターだっけ、と思ってたらアニメ版UBW用のキャラなんだね~! 解説とか読んでたはずなのにミリも覚えてなかったわ……。

読み物

とりあえず昨日でロード・エルメロイII世の事件簿2巻まで読了。再読ではあるけどいいペースかも。
何一つ内容を覚えてない(漫画版も別タイミングで読んでるのに?)ので、なんかめちゃくちゃ楽しいな~!
やっぱかっこいいよな~エルメロイII世……。好きすぎる。人としてやや抜けてる部分と、めちゃくちゃ強い部分と、そこと表裏一体である柔らかさのバランスが本当に好みの案配でさあ!
なんだかんだ人のいいおにーちゃんなんだよなあ……。こう、すぐ「ほっとけない」となってしまう感じというか……。
あとライネスちゃんも好きなんだよね、性格が悪いって言ってはいるけど結構こう、底の部分で真っ直ぐというか一周回って筋が通っているとことか、義兄に「友達とのつきあい方知らないのか?」って言われてるとことかあまりにもかわいい。グレイちゃんとの距離感もいいよね~!
ライネスちゃん、2巻から本格的に関わってくるんだな~忘れてたな……。(1巻でも導入がライネスちゃんだったが)

読み物

調子が悪く何もできないで転がっていたのだが、なんとなく漫画版のロード・エルメロイII世の事件簿読んでたら小説最初から読み直したくなったし、続編の冒険は1巻しか読めてなかったのでとりあえずしばらくの読書はこれ。
あざらしほんとにエルメロイII世が好きで、好きの方向性がかなりわかりやすいんだよなあ。
要するにあざらしの理想とする「上に立つもの」のイメージがあのへんにある。
(鏑木とか方向性はともかくなんかやりたいこととしてかなり近いラインにいるな~と感じるのよね)
灼かれたもの、その結果として少しでも己を灼いたものに追いつきたいと願うもの、けれど周りと同じやり方はできなくて、どうしても枠組みから外れてしまう(それは自分の理想ともかけ離れているだろう)もの……。
その必死さと、でもどうしてもズレていく感覚と、そしてそれこそを評価されること、みたいなね~! あざらしの好きなものすぎる。

ちなみにあざらしが好きなFateシリーズのキャラとしては他にFakeのセイバーがいるけどなんであざらしの趣味はことごとく外伝寄りなの?
あ、あとロビンフッド(それも初出はEXTRAだろ!!!)

読み物

久しぶりにジョジョ読みたくなっちゃったな……地味に電書では買ってないということに今更気づいてしまったな~!
あざらしは二部のジョセフが好き。よろしくね。(というかジョセフはどの部でもいい男であるが……)
陽気で調子がよく、しかし立ち回りがクレバーなとこが好きなんだよ~~~~。
三部において戦闘向きの能力ではないはずなのにめちゃくちゃいい戦いをしていくのもスッキ。

読み物

やっぱり「記憶」の仕組みに関わる話、好きだなあ~!
と、心理学の教科書を読みながら思う。
頭の中で言葉が一緒くたになってたことに気づいたり、言葉は聞いたことあるけど意味をきちんと知らなかったり、発見がいっぱいある。
あとでちゃんとまとめるけど、よるこさんに詠んでもらった無名夜行短歌の中にあった「スキーマ」ってまさしく無名夜行の「私」がやってることそのものなんだなあ、を思ったりね……。(ざっくり知ってるつもりでいたけど改めて解説されて納得を深める仕草)

そういえば、最近、教科書は手に取れるのに物語を読むのがちょっと億劫なのは、たぶんこう、予測しないタイミングで心を揺さぶられるとちょっと困るからなのかもしれないな。
自分はかなり涙もろい方なので、電車の中とか職場で泣き出してしまったりしそうだし……。

読み物

今読んでるのはこれ!
心理学 第5版補訂版
https://amzn.asia/d/aQwM06A

いや読み物としてめちゃおもろいのはわかってるのと、そろそろこの手の話を書こうと思ってるため……。
初版は持ってたんだけど全然読めてなかったのと、流石に心理学って発展の速い学問なのもあるので勢いよく買い替え。
まだ冒頭30ページくらいだけど既にめちゃくちゃ面白い。
なんというか、「こころ」なる目に見えない働きをどう定義していくかってのは、本当に人間が人間と共に生きていき社会を構築していくにあたっての重要なテーマなんだよなあ、という……しみじみしてしまうな……。
行動主義、という言葉の持つ功罪もうきうきする。行動主義系心理学の提唱者の人があまりにもロックすぎて笑ってる。そりゃ反発も食らうんだよな!!(でもその提唱がなければ今の心理学もないというのがほんと好き)

そういえばこの表紙ツェルナー錯視図形じゃない?
一帆とツェルを思い出してほのぼのする。
ツェルは視覚を「ごまかす」能力を持つ歪神なんだよね、錯視の魚……。

読み物

あざらし「あざらし、宮部みゆきさんの作品なんか苦手なんだよね……」
おかん「なんかわかる。おかんも肌に合わないんだよね、短編はまあまあ読めるんだけど」
あざらし「筒井康隆さんのは無駄にエロいけど(エロいの苦手だけど)なんか読める」
おかん「なんかよくわからんけどさくさく読めちゃうよね、筒井」
あざらし「いやほんとなんかエロ親父だけど……」
おかん「それは否定しない」

おかんの娘であることだなあ。
筒井康隆はなんか読めてしまうんだよな、たぶん、話に対してオチの付け方が上手いんだと思うんだけど……。
無名夜行の「私」のモデルの一人が『パプリカ』の千葉敦子なのはご存じかと思いますが――。
(でも好きなのは『家族八景』かも。短編寄りの方がキレがいいというか好きなやつ多いんだよな筒井さん)

あとSFとミステリも隣接だよねって話をしたり、器用貧乏というもの、その思考の特性についての話をしたり、なんかめちゃくちゃ有意義だった。
ありがとうマザー、かなり元気が出た。

読み物

ずっとどういうお話を書かれているのか気にはなってたんだけど、なんか宮内悠介さんのお話好きかもしれんな……。
『さよならの儀式』に載ってた「ムイシュキンの脳髄」がかなりあざらしの好みの筆致でよかったのだよね。
あとで他の作品買ってみようかな……。
テーマが好きでも調理の仕方が苦手、みたいなのがちょこちょこあるため、アンソロジーでチェックできるのはよいのかもな~、と思うのであった!

なお、苦手になりがちなのが前にも言ったとおり宮部みゆきさんの作品だったりする……。
テーマとして扱ってるものはめちゃくちゃ好みなものが多いのに、なんか読んでみると自分の感覚からのズレというか、しっくりこないものを感じてしまいがち。内容は理解できるんだけどなあ!
もうなんか単純に波長が合わない、ってあるのだな……。

読み物